TOPアスリートの減量の実際・・(後半)

  • 疑問解決シリーズ

こんにちは、パーソナルトレーニングスタジオ・プラウド白壁の医師、鈴木です。

昨日の記事のおさらいです。

減量の定義は、「脂肪量を減らし、除脂肪量を増やす」ということでしたね。

では、具体的に、TOP選手の計量の実際についてみてみます。

 

試合前日の計量に向けて、計画的に減量した選手たち・・。

減量の量は、その階級に合わせますので、みんな、少しでも低い階級を目指して減量に取り組みます。

ただ、筋肉は減らせません。(筋肉は重いので、筋肉量を減らすのが体重を減らす一番の方法ですが・・。)

本物の減量は、精神的にも、肉体的にも、試合よりきつい状態と言われます。

 

私の場合、もしとあるアスリートレベルで減量したとしたら・・。

もし、Dr.鈴木がとあるアスリートレベルの減量をしたら。。こんなにも体重を落とさないといけません。

もし、Dr.鈴木が、とあるアスリートレベルの減量をしたら・・。こんなにも体重を落とさないといけません。

31kgも減量できます。(笑)

何の指標にもなりませんけどね。。

※とあるアスリートとは、ある日本人ボクシング選手のことです。

※その選手の体重コントロール法にのせて計算してみました・・。

 

そして、めでたく計量をパスした選手には、翌日の試合までに、20時間ほどの余裕があります。

この期間にTOPアスリートの世界では、最大10kgも体重を戻す(増やす)選手もいます。

1日もないのに、10kgも太るんです。体重を増やすんです。

すごいですよね。そして、その状態で、最大のパフォーマンスを発揮する計画(計算)なんです。

これを、リフィ―ディングといういいます。

日本レスリング協会の報告では、男子選手で平均8.4日間で9kg以上の減量をしている選手が5%もいたことを報告しています。(久木留毅ほか:全日本レスリング選手権大会出場選手における減量の実態.日本臨床スポーツ医学会誌14:325-332.2006.)

※ジュニア競技でも計量が取り入れられており、一部、無理な減量が問題視されています。また、時機を見て、ジュニア競技の減量についても記事を書きたいと思います。

 

脂肪量を減らし、除脂肪量を増やした状態で、10kg以上減量し計量をパス。

1日で、10kg戻して試合で最高のパフォーマンスを発揮する。

もう、すごい世界としか言えません。

 

TVでボクシングの試合や、前日の計量シーンなど見る機会があれば、そういった目で見てみてください。

時々、計量時、試合前の会見で乱闘になったりしますが、みな、精神的にも極限の状態で、意識も朦朧でしょうから、仕方ない気もしてきます・・。「この人、血糖が足りてないな・・。」なんて・・。

違った角度で色々なものが見えてきて面白いですよ。

 

 

減量、増量は計画的に。

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